蒼き月の下に
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「いらねー、もう
お前がつくったものなんて信用できねえよ」
『・・・・・・・・・』
ドリンクボトルを放る桃
あれ、なんでだ、泣きそう
私ってこんなに弱かったっけ?
「つーかなんでまだいんだよ
葛城にドリンクふっかけといて謝りもせず、後のことも先輩まかせかよ
そんなやつはよ
この部活にはいらねえんだよ
」
頭を鈍器で殴られたような感じがした
どうして、そこまで言われなきゃならない・・・?
ワ タ シ ハ ナ ニ モ シ テ イ ナ イ ノ ニ
「邪魔だ、どけ」
思い切り突き飛ばされる
それが誰なのかもわからない
ドリンクの入ったかごを落としてしまい、はでにぶちまけた
でもそのことにすら気づかないくらい、私の思考は吹っ飛んでいた
すでにここの空気に、耐えられない
[なんでいるんだ]
[帰ってしまえばいいのに]
[お前なんかいらない]
気づけば私は部室に向かって走り出していた
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