蒼き月の下に
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「桃城、お前はそんな奴だったのか?」
「て・・づか・・部長?」
手塚、かなり怒っている
こんなに怒った手塚を見たのは、比嘉中戦以来かもしれない
「そんな奴に、テニス部を託した覚えはない
海堂、お前もだ」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「俺たちはお前が一番冷静に物事を判断できると踏んで部長としたが、見込み違いだったのか」
「っ・・・・」
ぎろり、と手塚を睨む海堂
今の君に手塚を睨む資格はないはずだけど
「まあ、大石たちも全然紗弥のこと、信じちゃいないみたいだったけどね・・」
「ああ、俺たちが言って信じ直してくれるかも、微妙なところだ」
「そうだね・・・」
「本当に、不二の言った通りだな・・・」
ふと、遠くから着替えに行った葛城さんと大石たちが来るのが見えた
「帰ってきたみたいだよ」
「随分と遅かったな」
「あ、不二先輩と手塚先輩・・ですよね?
葛城優衣です。よろしくお願いします」
人当たりのよさそうな笑顔を浮かべて、彼女は言った
「・・・・うん、よろしく、僕は不二周助。」
「!
不二・・?」
「いいんだ、手塚」
まずは、
仲良くなっておくのも手かもしれない
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