蒼き月の下に

□21
2ページ/6ページ



「な、紗弥、

 俺さ、ずっと考えてたんだけどよ、」

『?
 どうしたの?』

「紗弥・・立海に来ねえか?」

『・・・え・・?』




突然の赤也の申し出に、私は驚きを隠せないでいた



「越前達に紗弥の事聞いて、俺、正直青学に失望した・・
 そんな風に傷つく紗弥をもう見たくねえんだよ・・・」

『・・・・・・・』




改めて考えてみる

今の私には、やっぱりどうしても彼らを信用することは・・・難しい

テニス部のマネージャーを上手く続ける自信なんて・・ない

彼女がいるところで

私の事を信じてくれない部員達がいるところで




いや、私が信じられないのに、彼らに私の事を信じて、なんていう資格なんてないか








『・・・・それが・・もしかしたら最善策なのかもしれないね』




全く知らないところだけど・・

全く知らないところだからこそいいのかもしれない


それに、赤也がいる







『ちょっと、考えてみる』

「・・・おう」






もうすぐ卒業、っていう中途半端な時期だけど

でも、立海も付属高がある。そこに進学できればいい





コンコンッ





考えてたその時、ノックの音がした



『はい・・?』



返事をすると、何人かぞろぞろと入ってきた





「先輩・・お久しぶりッス・・・」

『・・・・リョーマ・・くん・・・』





入ってきたのは、青学の人達だった







.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ