蒼き月の下に
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『頭・・あげて、リョーマくん、海堂』
「でも・・・・」
『ごめん、本当に申し訳ないけど、
こうなる結果って、予測できてた
でもストレートってことは、2人は出てないんでしょう?』
「・・・ああ、でも」
『・・・早く・・気づいてほしい・・みんなに・・・』
まだ、信じることは怖い
だけど、私は青学テニス部が元に戻ってほしいって願ってる
『ほんとに、ごめんなさい
頭ではわかってるんです、ここにいるみんなが信頼できるって
でも・・、身体っていうか、心が信じることを拒絶してしまうんです
信じたいのに・・信じられない・・・
でも、青学テニス部が元に戻ってほしい、って思ってるのは本当です』
でもそのためには、きっと私は青学に居ちゃいけない
『だからこそ、私、・・・
立海に転校しようかと思います』
さっき、赤也に言われたこと
このことを考えてなかった訳じゃない
ただ、問題から[逃げてる]ような気がして、ただ自分のプライドが許さなかっただけだ
『今のまま私が青学に居続けると、問題は深刻になってくばかりだと思うんです
私がいるからできてないことだって、きっとある』
「そんなこと・・・」
『あるよ
実際さ、私がいなければ、私に対して何か仕掛けてくる時間だって減る訳じゃない?』
「それは・・・」
そう、だから、だ
このまま高等部に進んでしまえば、今と同じようなことが確実に起こる
『リョーマくん、丸投げしてしまった感じでごめん
中等部のテニス部は、リョーマくんの手で元に戻してほしい・・』
「・・・もちろんッス!」
『それから海堂・・・・ごめん
不二先輩も手塚先輩も・・・ごめんなさい』
逃げるように転校しようとしていること
それから・・・信じることができないでいること
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