Celeste Blue(二次)
□100マイルの憂欝
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「明彦、理事長から連絡だ。」
ドアの音と共に入ってきたのは彼女。
話が下品の域に達していた男子達の顔は、青くなったり赤くなったりしていた。
彼女はそんな彼らを視界にも入れずに、自分を、瞳だけを見てそう告げる。
この一瞬の優越感を誇らしく感じる自分は、ひどく浅ましかろうと思いつつ、その思いは止まらない。
気分はいつだっていいに限る。
だから自分も不快な話をしていた奴らを視界に入れずに、美鶴だけを見つめた。
「今日の夜、理事長がいらっしゃる。どうもアレの話らしい。」
彼女はそっと背伸びをして、自分にそう耳打ちをした。
吐息の暖かさに思わず眩暈を覚え、その身体を引き寄せたいという欲を制した。