MAIN NOVEL

□日本隠昔話
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『大体さぁ、なんで桃は切れてるのに俺は切れないのさ?本当なら今頃真っ二つの血塗れに「ストーーーーーップ!!!それ以上はダメッ!!夢が壊れる!!!」』
「夢の欠けらもないけどな。」


「ちょっ、雷鳴さんまで……いや、おばあさんまでなんて事言うんだよっ!ああぁもぅ!皆んなちゃんとやってよ!!全然話しが進まないじゃないか!!」





・・・・・・・・。





「き、切れなかったのはきっと……あの…、アレだ。秘術のおかげだろう。なぁおばあさん?」


「そーですねー」

「はぁ……(泣)じゃあこの子の名前は【秘術太郎】にしよう。」


『…………………。』

「おじいさんおじいさん、秘術太郎がハンパなく嫌そうな顔をしているわ。きっと名前が気に食わないのよ。」

「いやっ、気のせいじゃないか?さぁて仕事仕事」




おじいさんは無理矢理おばあさんの言葉をかき消し、再び山へと向かいました。









ーーーーーーー数年後ーーー




『ばーちゃん。俺、悪い鬼を、退治にいってきますー。』


「棒読みだなオィ(ビシッ)」

「ちょっ、秘術太郎!反抗期なんかとっくに過ぎたでしょう!?大人の事情を考えてっ」



『ちっ、おばあさん、僕はこれから悪い鬼を退治しに行ってまいります』


「気を付けておいき」


「あぁ秘術太郎。これを持っておいき」



おばあさんは、勇ましく旅立とうとする秘術太郎に「吉備団子」を一袋持たせました。

【秘術太郎は吉備団子を手に入れた!】



『(ほんとはアイスがよかった)おばあさんありがとう』


「(今心の本音が聞こえた)いってらっしゃい」





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