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□Like Party?
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きっとこなければ、こんなことにはならなかっただろう。
でも俺は見なければならない。
知らなければならない。
真実を。
現実を。
みんなを守るために………。
「十代目?………十代目〜?」
「え?あ……なに?」
「十代目大丈夫ですか?奴らは一応近くにはいないみたいです」
路地裏の木箱の横でしゃがみ込む俺の横に来た獄寺君が状況を教えてくれる。俺は不安げに獄寺君を見上げると俯いて震える手をにぎりしめた。
「ん?…あれ?君、怪我してるじゃないか!なんで言わなかったの?!」
視界の隅に見えた傷口に慌ててズボンから絆創膏を取り出す。リボーンが来てからの習慣でいつも持ち歩いていたのだ。
「こんなの掠り傷っス!舐めときゃ治りますよ」
「ダメ!舐めた方が悪化して治りにくいんだよ?」
獄寺君の怪我に、簡単な消毒液をかけて絆創膏をはるとふぅと一息つく。これからどうしよう。まさかこんな見知らぬ街でこんなことになるなんて……。
「けど、イタリアではまだ広まってないみたいですね………ボンゴレ十代目候補の顔を。……ったくあいつらめっ!天下のボンゴレ十代目を!」
「そんなの一生広まらなくていいよ。あーあなんで来ちゃったんだろ…」
頭を抱えていると、ここに来るまでのことを思い出してみた。
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