□ある感情と
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私が君について知ってることは
、すごく少ない。帰宅部で、中
学のときはダメダメだったのに
高校入ってからちょっと目立つ
ようになってきてて、1つ年上
で、野球少年山本と不良で忠犬
の獄寺が友達で、背は私より1
0センチ高いかな、くらいで、
毎日8:28に校門をくぐって
て、結構可愛い顔をしてて、で
、名前は沢田綱吉。ほら、少な
いでしょう?        


いつだって、気になる人はとこ
とんまでデータ化してしまう私
は、それが元で今風紀委員副委
員長なんかやってる訳だけど、
ここまで調べても何も出てこな
い人間は初めて見た。だからど
ーにかして直接聞きたいんだけ
ど、悲しいかなツテが皆無だ。
「というわけなんですが、委員
長何かしりませんか」「…知っ
てるよ、あの赤ん坊と一緒の草
食動物のことなら」「赤ん坊?
なんですかそれ初耳です。それ
と委員長、彼は草食ではないと
思われますが」「…まあ、…い
いや。直接聞きなよ、呼び出し
といてあげるから」「ほんとで
すか委員長!ありがとうござい
ます委員長もたまには優しいん
ですねたまには」「…それ嫌が
らせ?」「いやいやまさか」「
…そう」「はい!」     

それから5分後、次期マフィア
のボスと風紀委員副委員長との
対談が行われた。2人とも、お
互いに対してある意味特別な感
情を抱いたことは、言うまでも
なくまた別の話である。


(興味深い…!)
(可愛い人だな、)

ある感情と

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