短編
□(銀時甘)こたつムリ
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いつも通りの朝が来た。
一つ違う所と云えば、銀ちゃんが私の腰に手をまわし、寝息を立てる。
良く聞くと
“寒い"〜”
とか云ってさらにきつく抱きしめる。
いや、可愛い、可愛いんだけどね。
すごく。
でもこのままだと危ない方向に走ってしまいそうだから、
まだ寝てる銀ちゃんの手をそっと離し、布団を出た。
私が万事屋に来てからまだ1年も経ってないから、初めての冬。
寒がりの銀ちゃんの為にこたつのスイッチをONにしといてあげよう。
着替えを済ませて、朝食を作って間もない内に銀ちゃんが
のそっと起きて来た。
「おはよ銀ちゃん」
今日雪だね
と付け足して。
“うん、寒かった”
と云ってこたつに向かうのが急に愛おしくなって、作業を止めて銀ちゃんの頭でも撫でてやろうと思ったら、
こたつに首まですっぽり埋まってるのが目に付いた。
「銀ちゃん!!こたつで寝ちゃ駄目って云ってるでしょ!?」
私はこたつから引っ張り出そうとした。
なんでここまでするかと云うと、
銀ちゃんは毎回毎回寝起きに、こたつで寝ちゃって風邪を引きそうになる……
いや、引くからです。
その度に、次はもうやらないなんて云うんだけど、全然懲りてない……。
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