×三国夢想×

□危険な二人(甘寧×凌統ギャグ)
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「おい、起きろ!」

布団がはがされ、粗暴そうな野太い声が耳元でした。

…誰だよ。うるさいっつの。

「おいって…」


身体、乱暴に揺するなって。
気持ち悪くなるだろ?

大体―――…誰だよ。


そんな汚い声で起こされたくないっての。


「いい加減起きろって!…死んでんのか!?」


死んでねぇっつの…

頼むからもう少しだけ寝かせろって………

つか――…なんでこんな寒いんだよ?

まぁいいや…もう少し寝てから起きるからさ。

ほっといてくれっつの…



ドカッ。



誰かに胸を叩かれた。


「…ってぇなぁ!なんだよ…殺されたいのかっての……」


その衝撃に、この上なく不快な気分で目を細く開ける。


「やべぇって…寝過ぎだぜっ!」

かなり近いところから聞こえる野太い声。

だから、うるさいっての…


「アンタ誰だよ…俺の部屋には可愛い子ちゃんしか入れねぇつーのに……」

まだ寝ぼけている凌統。


だが、その視界に猛々しい龍の彫り物が飛び込んできて――。

「何寝ぼけてんだよ!?」

「――――…甘寧!?」

隣で起き上がっている男を見て驚く。


「おう、悪りぃか。」


おいおい――――…。

なんでこいつがいるんだ?

しかも、何で隣で寝てんだっての?

まだ夢見てんのか?
甘寧みたいに汚いのは出演しなくて良いってのに…。

意味わかんねぇっつの。

寒くて、はぎ取られた布団をかぶろうとして――。

凌統はなぜか自分が裸である事に気づいた。

って、おい…なんだよ、コレ。


恐る恐る、隣にいる甘寧を見上げる。


目を塞ぎたくなった。



なんでアンタも裸なんだよ…


さらに―。

首の後ろあたりに、何やらゴツゴツしたモノが当たっているのに気づいて、起き上がる。


なんだよ…痛いっつの…



―――――!?


振り向くと、そこにあったのは甘寧の腕―。


おい!

なんで腕枕してんだっての!

気持ち悪いっつの―――…


てか…何なんだっての、この状況…


何だよ、何で俺コイツと寝てんだよ!?




昨日、何があった――…?

寝ぼけた頭で必死に思い出す。

そうだ。

宴会だったな、確か。

そうそう、それで甘寧の飲み比べしたんだっけか。


そうだ―それで、珍しく酔って―――…。
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