TREASURE
□My witch
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さぁ今夜はお祭りだよ
子供たちのために 魔術師が用意した特別な日だ
ママには内緒だよ
いっくら食べても誰も怒らないからね?
さぁさぁ僕らにお菓子を下さいな
くれなかったら…今日は何しても許される日だよ
【My witch】
「ラクスさん、ラクスさん!ちょっと来て〜」
「はい」
カリダは昼間っから、何やらとても嬉しそうにラクスを呼んだ。
彼女を自分の部屋に招き入れると、すぐに目の前にある物をかざした。
「作ってみたの♪」
「まぁ…!」
ラクスは両手を合わせて、感激の声を上げている。
「素晴らしいですカリダさん!!素敵ですわ〜」
「ラクスさんのためにねv」
「えっ宜しいんですの!?」
「もちろんよ〜!」
嬉々とした女性二人の声が響く…。
そして数分後には、カリダのみの歓声が響き渡ったのだ。
「可愛いわぁ〜!ラクスさん!!やっぱり可愛い女の子がいるって幸せだわ」
「あ…ありがとうございます、カリダさん」
男の子一人しかいないカリダの中で、もうラクスは娘も同然であった。
…もちろん、“そういう意味”での娘として認識しているのだが
目の前の少女は、ただこんな自分にも愛情をもって接してくれるカリダが有り難いと…
母のいない娘としての感情のほうが強くあった。
“そういう意味”でのお義母さんという認識は、まだ早いようだ。