TREASURE
□天使or悪魔?
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「……はい…」
「だろうね。ほんと、良く似てるみたいだからね」
キラさんの横顔は、ほんとに綺麗としか言い様がなくて。私はほんの少し見とれてしまった。優しい、優しい瞳。
「キラさんは…」
「ん?」
「…キラさんは、あの人の……?」
こうゆう時、なんて言ったらいいのか分かんない…。私たち姉妹は積極的な筈なのにな。なんでかな、言葉が出てこない…でも。
私の言葉に、微笑みを浮かべたキラさんの顔がもうきっと答えなんだ。今までで一番優しい笑顔。大切で大切で、仕方ないって顔。
――…私は、今までこんな顔をした事があったかなぁ?誰かを想って、こんな優しい笑顔で笑った事があったかなぁ?
きっと、ラクス様はキラさんにとって誰より大切な人なんだ。
「キラ、さんはラクス様が…大切なんですね」
……あ、驚いた。目を見開いたらこんなに大きくなるんだ。…って、そんな事思ったって分かったら怒られるかなぁ?でも、ホラ。私の予感は当たってた。
“そうだよ”って“大切だよ”って、笑った。
「…ラクスは僕のだから」