人魚の記憶
□Royal.02 父親と娘
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「セリス姫ー」
「セリス王女様!」
ガチャ
「あ、いたいた。探したよ、セリス姫」
「こんな所に居られたのですか」
ここは、ラクーアと言う街のお城、エルグランド城。
そのお城の廊下で二人の男女が"姫様"や"王女様"と呼びながら探してる人物。
"王女様"と呼び敬語で探すのは、金髪のストレートロングに灰色の瞳が印象的な美しい女性。名前は、クレハ。
"姫様"と呼びながら探すのは、サラサラな金髪に黒色の瞳をした男性。髪は後ろに短く束ねている。名前は、カノン。
「何をそんなに騒いでるのよ」
そして振り向いたのは綺麗なドレスを纏ったピンク色の髪に紫色の瞳をした少女。
名前は、セリス・シャロン・エルグランド。
何やら勉強中だったみたいだ。
「すみません。先程から国王様がセリス王女様の事を探しておられてるので」
「もー、何の用なのよ。お父さんは!」
「きっと、この前の事じゃないの〜?」
「うにゃー……;;」
「下で国王様がお待ちですよ?」
「……行ってくるよぉ……」
そう言いながらドアへ向かうセリス。
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