人魚の記憶
□Royal.03 伝承
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「ほら見ろよ、アル!」
「うわぁ〜!すごいねぇ〜!」
エルリック兄弟は、ラクーアへとやってきた。
兄弟はラクーアの海を眺めていた。
「海なんて、みないもんね〜
すっごく澄んでるよ。あっ、魚!」
「お、どれどれ?!…ほんとだ!
────アル、ここに賢者の石の情報があるといいな」
「うん、そうだね。…あ、ちょっと兄さんにクイズなんだけど」
「クイズ?」
「"どうして海の水ってしょっぱいと思う?"」
「なんだよ、いきなり」
「いいから、答えてみてよ」
「そんなの簡単だ。
岩に含まれていたナトリウム元素が塩酸の雨に溶かされてだな…「はっは!」
言葉の途中で遮られた。
「な、なんだよ!」
「兄さんもっと頭を柔らかくして考えようよ」
「柔らかくっつったって…
じゃぁ、答えはなんなんだよ」
「正解は…、"泡となって消えた人魚姫の涙"だよ」
その答えに言葉を失うエド。
「…おいおい、アルフォンス君。お前はいつから乙女になったんだ?」
「ち、違うよ!そんな眼差し向けないでよ!この本に書いてあったんだよ」
アルは、本を兄のエドに見せた。
本とは有名な観光地が沢山乗っている本だった。
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