REBORN!
□吸引性皮下出血
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〜おまけ〜
「お前が庇ったっていう人から礼状が届いてるよ」
リボーンの胸の傷もだいぶ癒えた頃、綱吉宛てに一通の封筒が届いた。
防犯のため既に開封されていたそれを受け取って、中身を取り出す。
そこで、白い便箋に羅列する女性らしい文字を追って初めて、当時の彼女の状況を知ったのだった。
「わぁ、可愛い子だね」
同封された写真を見付けた綱吉が、興奮したような感声を上げた。
「妊婦さんだったんだ、」
「ああ。相当の身重だとは思ったが……陣痛の最中だったとはな」
リボーンが庇った女性は臨月を迎えた妊婦で、陣痛が起こる予兆を感じ、産婦人科へ向かう途中で例の騒動に巻き込まれたとのことだ。
撃たれた後の記憶がないため本人に憶えはないが、意識を失う間際に綱吉の名を呼んだらしい。
「なるほどね、それでリボーンじゃなく俺宛てに届いたのか」
「まぁ…名前だけは有名人だからな、お前」
無事に出産を終えた彼女が、恩人への礼状の宛先に困っていたところ、リボーンが口にした綱吉の名を思い出したのだという。
この国で、綱吉本人の外貌は知らずとも『ツナヨシサワダ』の名を知る者は、たとえ一般人でも少なくない。
彼女もまた、その一人だったのだ。
写真に写った件の赤ん坊は、母親の腕に抱かれて眠っている。
会ったこともない赤ん坊。しかし、二人の表情は自然と優しくなっていた。
眠るその子をいとおしんだのは、子供好きを公言する綱吉だけではなかったようだ。
【完】
→あとがき