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□奪われた自由と悲鳴
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『いい加減に自分の就職先を決めると後悔するのは結局自分なんだからな』






はい、重々承知しております先生様。

でも先生様、何の夢もやりたい事も無い私には就職させてもらえるならどこでもいいんですマジで。
とても今時とは言えない素晴らしい熱血先生だが、みんながみんなそうではないという事を教えたい。私は特に得意な事も無く、趣味は週1のカラオケと漫画による読書だ。

大学に入りたては楽しかった。推薦入学のため特に勉強せず学校やバイト、たまにカラオケと私なりの青春を謳歌していた。学費以外は全て自分で払っているため親もさして心配しておらず(…食事以外は)、私はのんびり一人暮らしを満喫できて本当に充分だった。
でも今年からは就活するには遅過ぎる時期になってしまった。本気で焦らなくてはいけない訳であるが、正直今を楽しんでいる私には気重な事この上ないのである。


「はぁ…何で就活しなきゃなんないんだろ…今まで通りに生きれたら満足なのに…」


なんて夕方時に土手を歩行しつつブツブツ言ってる私は不気味でしょうな。ジョギング中のオッサンよ、私は普通だからそんな目で見ないで下さい。


「…とりあえず夕飯の準備でもするっ…かぁああっ!?」


まぁ就職進路のプリント見ながら土手を歩きゃ危ないわな。

私は足を踏み外して土手の側面である斜面を勢いよく転げ落ちた。しかも運悪く川がある方へとかなりのスピードで落下していく。確かあの川そんな浅くなかったぞ!?


「うわわぁあああっ!!」


予想通りに私、川へダイブ致しました。
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