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□攫う人と守る人
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「しぃ〜まぁ〜が見え〜たぁ〜ぞぉ〜!」


これ、頭の悪そうな言い方だけど、一応船内で一番偉い船長さんのお声なんです。

サニー号に乗り込んでから早1ヶ月。
それなりにみんなとも仲が深まり落ち着いてきた今日この頃。漫画の進行的にブルックを乗せた幽霊船はまだ現れず、私は呑気にウソップ達と鬼ごっこをしたりして遊んでいた。
そんな中、今日の見張り番であるルフィが展望台から拡声器を使って私達に伝えてくれたのが先程の言葉。
なんでも、前方11時の方向に小さな島があるらしく、そろそろ食料や燃料、ナミ様たってのご希望で私の服を調達する為にその島に上陸する事になった。


「ログが溜まるのは約1日ってとこね。明日のこの時間には出航だから気をつけてよ!」
「了ー解っ!1日もありゃあ充分だ!」
「***!一緒に島を探検しようぜ!」
「残念でした!***は私とショッピングの予定よ」
「ええーっ!!ズリィぞナミ!」
「じゃあ一緒に来る?荷物持ちとして」
「ウソップまずどこらへんまわるんだっ?」


ナミとルフィの私を奪い合うプチ争奪戦はナミによる一言であっけなく収集がついた。てかルフィ口ケンカ弱…
するとおも
むろに男共が集まってくじ引きをしていた。え、船番てくじ制なの?

それはともかく、私も下着が欲しいのでルフィには悪いがナミについて行く事にした。
くじが終わり船番はフランキーとゾロが、食料と燃料材料調達へサンジ、ウソップ、ルフィの男チームとなった。ショッピングにはロビン、ナミ、荷物持ちとしてチョッパー、そして私の女チームに分かれた。
チョッパーはくじ引きで外れと書かれた棒片手に、これ以上無い程の悲壮感を滲ませてこちらに来た。

待て待て。
そんなにハードな買い物なのか…?

にわかにおかしな空気になってきて、私はさり気なくルフィとウソップの後ろに付こうとした時。


「どこへ行くの、***?」


ナミの白魚のような御手がワタクシめの肩をお掴みになられたのでございます。

私は不安と恐怖が隠せない表情でナミとロビンを見ると、二人はそれはそれは美しい笑みで私を見返した。


「1日じゃ足りないから」
「急がなきゃね?」
「……っ!!」


私は全力で逃げようとしたが、ロビンの6本の手に拘束されながらナミ達に連れて行かれました。


「***、昼まで我慢すればロビンがアイス奢ってくれるんだ
。それまでの辛抱だと思えば大丈夫だぞ…」


そんな死んだ目で言われたって説得力無いよチョッパー君!!

チョッパーは自身と私を励ましながらナミ達についていった。
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