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□鼓動と下心
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最近あいつの行動がおかしい。













やたら俺と目が合うし、合ったら勢いよく逸らす。

側に寄ろうとすると、寄った分だけ離れるし

メシの時も、前は隣になる事が多かったのに、今じゃナミやロビンの隣に必ず座る

この前なんか偶々ドアノブを握ろうとする手が重なって、***は素早く手を引っ込めた

そりゃああの時の俺は釣りしてて魚くせぇ手だったけど、そんな嫌がる事か?





「ふーん」
「『ふーん』て。なんか分かったのかサンジ?」
「いや…まさか***ちゃんが先とはね…」
「は?」
「こっちの話だ。テメェは気にすんな」


今俺は腹が減ったからキッチンにいるサンジに何か作ってもらおうと、ダイニングに座ってる。

夜だから誰もいねーし、サンジは女に詳しいから***が変な理由をきいてみた。

サンジはやっぱり何か分かるみてーだげど、俺に話してくれねぇ。


「おい教えろよ!」
「じゃあ訊くけどよ、お前は***ちゃんの事をどう思ってるんだ?」
「は?」


また話を変えられた。でも俺は素直に***を考えてみた。


「うーん…チビだしドジだ
し食う量少ねーし」
「おい、」
「何でも自分でやろうとするし、危なっかしいし」
「それはお前に言われたかねーだろな」
「…でも笑うと可愛いな!」
「……」
「サンジ?」


俺が思う***を全部言うと、サンジは俺を真顔で見た。

俺なんか間違ったか?


「あー、なんだ。その…***ちゃんの笑顔を見た時どんな気持ちなんだ?」
「気持ち…?」


気持ちかぁ…
うーん…


「ポカポカして嬉しくなる!」
「他には?」
「他?別にねーぞ?」
「…前途多難だな***ちゃん…」
「あ、でもギュッてすると柔らけーしいい匂いするから気持ちいな!」
「ば…っ!?テメェには100億年早ぇよこの発情期クソゴム猿!!」


***に思う事全部言えって言ったのはサンジのくせに、サンジは何でかスゲェ怒った。

だって気持ちいもんは気持ちいんだ。


結局***については教えてくれず、俺はメシを食って寝た。

やっぱりサンジのメシはうめぇ!



 
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