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□魔の海とゴースト島
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甲板へ向かうと、サンジにドリンクを用意したからアクアリウムバーへ行くよう促された。
アクアリウムバーへ入ると、チョコレート色の液体に色鮮やかなフルーツで彩られたグラスが置いてあった。
美味しそう!
「今サンジくんから届いたのよ。ほら、***の分」
差し出されたドリンクは甘くて、でも後味がスッキリしたアイスココアだった。周りのフルーツの匂いとマッチして爽やかな風味!サンジ最高!
しばらくドリンクの味を堪能していると、水槽にドボンと大きな物が入ってきた。
「ん?」
「ん?ウソップ!?」
正体はウソップで、大きなヘラを二本両手で持ちタコへと向かって行った。
マズい!この展開は…
私は走り出して甲板へ向かった。
「おー***!」
「今ウソップが水槽の中でタコ取ってんだ!」
「……!」
「ん?なんだ?ウソップ助けろって?」
「***?」
私はまだ水槽が黒くなってない事を知り、急いでルフィにウソップを助けるように身振りで伝えた。最近ルフィだけ私の動きで何を伝えたいか分かるようになった。
「なんだなんだっ?水が真っ黒になっちまったぞ!」
「おーいっ
!大丈夫かー!?」
目を離した隙に水槽の水が墨で汚れ始めた。マズい!
「ウソップがたいへん!タコに絡み付かれちゃったわ!」
「「えぇえ!?」」
ナミの一声で二人は慌てだした。ルフィは掴まれと言って水槽に手を伸ばした。チョッパーはひたすらウソップを心配して騒ぎ出し、私はオロオロと水槽の周りを歩く事しか出来ない。
「ダメだ…真っ黒でどこにいるのかわからねぇ…っ!わぁ!」
水槽に手を突っ込んでいたルフィが中へ引きずり込まれそうになる。それをチョッパーが体を抑えて防ぎ、私もルフィの体を掴んだ。なんとか間に合い、ルフィは場所さえ分かればと言って水槽目掛けてガトリングをかまされました。
えぇえ!?ウソップが…ウソップがぁ!!!
ものの見事にウソップは水槽から飛び出し、壁へ叩きつけられた。
「ははっ生きてた!」
「良かった…」
「パンチで死ぬわ!!」
私達の前でキレるウソップの顔面は痛々しい状態で、哀れという言葉ピッタリだった。ご愁傷様です。でも良かった…
その後、私は思ったよりも墨入り水でビショビショになっていたので、着替える為に女部屋へ向かった。
今日は多分一日中走らなくちゃいけなく
なる…
もしかしたら、戦わなきゃいけないのかもしれない…
私は今スリラーバーク編へ突入しようとしている事を考え、比較的に動きやすいようにデニムのショーパンとTシャツを選んだ。もちろん足元はウソップ特製サンダルである。
そして私は再び甲板へ戻ると、ルフィが樽の蓋を開けようとしていた。
「どわぁ!」
樽から眩い光が飛び出し、空へ向かって破裂した。赤い光が船を覆い、船員全員が驚きで動きが止まる。
この時私は軽い気持ちで、本当の覚悟が出来ていなかった。
みんなと
ルフィとの関係が変わってしまうという事に。